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データの見方

2007年11月29日

asahi.com より

小中学生理科、考える力身につかず 国立教育研究所調査

理科の実験で、結果が予想と違った場合、原因を調べようという子どもは、小学校より中学校の方が少ない――こんな傾向が、国立教育政策研究所が27日にまとめた理科の授業の課題調査で分かった。

小5の90%、中2の82%が「観察や実験が好き」「どちらかと言えば好き」と答えた。一方、「考えが正しいか調べるため、観察や実験の方法を自分で考える」は小5の61%に対し、中2は29%。「予想と異なった時に原因を調べようとする」は小5が59%で、中2は48%だった。同研究所は「学年が進むと内容が高度になるという面はあるものの、課題がある」としている。
(asahi.com より抜粋)

私は、この結果から何も問題は感じない。というのは、年齢が進むにしたがって、子供の興味の方向が多彩になるので、理科実験に興味を持つ子の割合が少なくなるからである。英語や歴史にすごく興味のある子供が、理科の実験内容を考えたりすることに興味を覚えるとは思わない。

『どちらかと言えば好き』ぐらいに思っている中学2年生が、中2レベルの実験のやり方まで自分で考えようとするだろうか?私にはそうは思えない。問題は、将来の技術開発・研究を担う、『観察や実験が好き』を選んだ子供たちの意識だろう。これについてはデータが無いので、なんとも言えない。一つだけいえることは、「予想と異なった時に原因を調べようとする」の割合の変化:59%→48%は、「観察や実験が好き」「どちらかと言えば好き」の割合の変化:90%→82%に良く似ていること。

調査では、中学二年生には電球とフィラメントの関連の実験を選んだそうだ。天才・エジソンがようやく思いついた実験と同じことを、中学2年生に『自分で考えなさい』と言っているようで、どうも疑問に感じる。出題した側の人たちも、それを自分で考える能力があるわけじゃない。エジソンのまねをしただけだ。

問題は子供たちに在るのではない。私には間違っているように見える解析しかできない、大人の側に在るのだ…と思う。

(追記)
この件に関する、素のデータを見つけた。

特定の課題に関する調査(理科)調査結果(小学校・中学校)

細かくは述べないが、予想したとおりすべての子供たちが理科の実験に興味を示さないといけないという視点で報告されている。

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