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オニヒトデとサンゴ

2008年4月9日

asahi.comより

サンゴの敵・オニヒトデ本州へ 黒潮に乗り一気に北上
沖縄でサンゴの天敵「オニヒトデ」が大量発生すると、幼生が黒潮に乗って本州や四国にまで押し寄せ、被害が飛び火することが、東京工業大の灘岡和夫教授(沿岸環境学)らの研究で分かった。05年にラムサール条約に登録された和歌山県・串本などの沿岸では近年、オニヒトデによるサンゴの食害が問題化している。沖縄から流れ着いた幼生が引き金になっている可能性が高いという。

敵ねぇ。そりゃ捕食するという意味では敵だろうけれど、悪者では無いんじゃないのか。Googleで少し調べると

オニヒトデ対策について
環境省ではオニヒトデ簡易モニタリング調査を行い、オニヒトデの分布状況を確認するともに、八重山地区オニヒトデ対策連絡会議を開催し、地域の皆さんとの話し合いを通じて対策を行っています。
 これまで、モニタリング調査によってオニヒトデ著しい増加が確認されている海域をオニヒトデの発生源としてとらえ、大発生を予防する観点からの駆除を実施し、これまでのところ明らかなサンゴ類の被度の低下は見られず、一定の成果があったと考えているところです。


あ~ぁ。やっちゃってる。

なぜ、オニヒトデ対策が必要なのか?
環境省では以下の観点からオニヒトデ対策を行っています。
1.オニヒトデの大発生はサンゴ被度を著しく低下させるため生物多様性や美しい海中景観が失われる。
2.サンゴ礁の恩恵を受けている水産業や観光業に損害を与え、地域経済に大きな影響を与える。
3.繰り返される白化現象や継続する土壌汚染などにより、石西礁湖のサンゴ礁生態系は健全性が損なわれており、オニヒトデにより壊滅的な被害を受けた場合、回復が困難となる、あるいは回復するとしてもたいへんな時間がかかる恐れがある。


生物多様性や海中景観が失われるって、ダイバーが海にもぐって見たときの印象だけで、海中景観を健全に保つと本当に考えているんだろうか?もっとも、同じページで、次のようにも言ってる。

オニヒトデの大発生については、過去から繰り返し起こっている自然現象だという説や陸地の開発による土壌や栄養塩類の流入が引き起こしている人為的現象だという説などがあります。

自然現象であれば駆除する必要はないし、土壌や栄養塩類の流入が原因なのであれば、その元を断つのが唯一の対策のはず。にもかかわらず、人間のエゴだけでオニヒトデを駆除する、しかも環境省がそれを行っているというのは問題。

ライオンがシマウマの天敵だからと、ライオンを駆除しますか?

最後に…。次のようなことを言っている人も要るので、参考に。

サンゴ礁の環境 (オニヒトデとサンゴ)
◎ 「サンゴやサンゴ礁を守るため」という目的でオニヒトデの駆除、退治が各地で行われています。
  本当にオニヒトデを退治(殺す)というのは正しいことなのでしょうか?
(略)
老化したサンゴ、傷や異常(遺伝子や染色体)を持つサンゴ、これらのサンゴやそのサンゴ礁環境を元に戻し、サンゴ礁を発達させることが出来るのは、人間ではなくオニヒトデです。
また、環境を取り戻そうとするのなら、新しいものを加えていくのではなく、加えていったものを取り除くという作業が必要なのではないでしょうか。

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